同月に賞与を2回以上支給するとき、賞与支払届はどうする?ミスを防ぐための「目的」から紐解く実務対応
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同じ月に賞与が2回出たら?
「今月は通常の夏季賞与に加えて、業績好調による決算賞与も支給することになった」
このように、同じ月に2回賞与を支給するレアケースが発生した際、多くの人事労務担当者が頭を悩ませるのが「賞与支払届」の扱いです。
賞与を支給したとき、会社は国に対して「誰に、いくら賞与を払いました」という報告書を出す義務があります。これを「賞与支払届」と言います。
通常は賞与が出るたびにこの報告書を出せばいいのですが、「同じ月の中に2回」というケースが発生すると、
- 「支払届は2回出すの? それとも1回にまとめるの?」
- 「保険料や税金の計算はどうなるの?」
と、イレギュラーな対応を前に、実務の手順がわからず不安を覚える方は少なくありません。
そもそも「賞与支払届」は何のために出すの?
なぜ、同月に2回賞与が出るとこれほど混乱してしまうのでしょうか。それは、賞与支払届を「賞与が出たら出す書類」という、単なる事務手続きのルーティンワークとして捉えてしまっているからです。
形だけを追っていると、イレギュラーな事態が起きたときに「どう書けばいいの?」と迷ってしまいます。ミスなく、自信を持って対応するために本当に必要なのは、「そもそも賞与支払届は何のために存在するのか」という制度の目的(本質)を理解することです。
賞与支払届は、従業員一人ひとりの「標準賞与額」を国に登録するために提出します。
そしてこの標準賞与額は、「同じ月にいくら賞与をもらったか(総額)」をベースに計算され、それによって健康保険や厚生年金の上限額が判定される仕組みになっています。
つまり、国の制度としては「何回に分けて支給されたか」ではなく、
「その月に合計でいくら支払われたか」という同月内の総額が何より重要なのです。
この仕組みが頭に入っていれば、同月内の支給データは、合算しなければならないというルールが、すんなり納得できるはずです。
仕組みが分かれば納得!同月2回支給時の対応
同じ月に2回賞与が出た場合、日本年金機構では「同じ月の中の賞与はすべて合算して(足し算して)届け出る」となっています。
実務では対応が次の2つのパターンに分かれます。
パターン①:「同月に賞与を2回出す」と分かっている場合
あらかじめスケジュールが決まっている場合はシンプルです。
1回目が支給されたタイミングでは書類を出さず、その月に支払う賞与額が確定した後に、
1回目と2回目の金額を合算して、1回にまとめて提出します。
提出期限は最後の支給日から5日以内です。
パターン②:1回目の賞与で支払届を提出後に「2回目」の賞与支給が決まった場合
「賞与支払届はもう年金事務所に出しちゃった!」というケースです。
この場合、「2回目の分だけを、追加でもう1枚出せばいいのかな?」と考えてしまいがちですが、それは間違いです。前述の通り、国が知りたいのは「同月内の総額」だからです。
正しい対応は、追加で出すのではなく、「1回目と2回目の両方の金額を合算した、正しい合計額」で賞与支払届をもう一度作成し、データを正しい合計額に変更して提出する必要があります。
迷わずエラーなく申請を通す!
『FORROU』と『台帳』の操作
FORROUでの具体的な対応手順
FORROUでは、2回目の確定済み賞与データから賞与支払届の申請データを作成します。
その後、「申請データ画面」にて、以下の手順で手修正と調整を行います。
金額の合算(手修正)
同一人物に対して同じ月内に複数回支給している場合は、1回目と2回目の金額を手元で足し合わせ、その「合算した金額」に申請データ画面上で直接修正します。
ヘッダーの支払日の設定
書類全体の基準となるヘッダーの支払日欄には、「2回目の支給日」をセットします。
備考欄への「初回支払日」の入力
備考欄の項目にある「初回支払日」欄に、1回目の支給日の「日付(日)」のみを半角数字で入力します(例:15日の場合は「15」とセット)。
この3ステップを画面上で行うことで、同月2回支給に対応した正しい電子申請データが完成します。
参考リンク
【FORROU】
FORROU製品ページ
台帳における詳しい操作手順や、画面の進め方については、公式のサポートページにて画像付きで詳しく解説されています。台帳をお使いの方は、以下のリンクを参考に処理を進めてみてください。
賞与支払日が同月中に複数回ある場合の電子申請の方法
賞与支払日が同月中に複数回ある場合の電子申請の方法
台帳製品ページ
台帳製品ページ