1. はじめに
株式会社セルズ(以下「当社」という。)は、「社労士の仕事を、おもしろく」をミッションに、製品の開発およびサービスの提供に取り組んでおります。このミッションの実現のためには、お客様とのより良い関係の構築が不可欠です。そのため、当社はお客様からの製品・サービスへの改善のご要望や正当なご指摘に対して真摯に対応し、より質の高い製品・サービスを提供し続けることに尽力しております。
また、社労士の仕事とは「人を大切にすること」であると私たちは考えています。お客様と、顧問先および顧問先従業員の皆様とがお互いを尊重し合う関係を築いていることと同じように、当社従業員も一人の人間として、お客様と健全な信頼関係を構築・維持することが重要であると考えております。
一方で、当社サポートセンターに寄せられるお問い合わせの中には、ごく一部ではありますが、当社従業員への過度な要求や暴言、長時間の拘束等の行為が見受けられます。これらの行為は、他のお客様へのサポート提供に支障をきたすことはもちろん、当社従業員の尊厳を傷つけ、就業環境を悪化させる深刻な問題であると認識しております。
当社は、従業員が尊重され、安心して働ける職場を維持することが、お客様への高品質な製品・サービス提供の要と考えています。この考えのもと、お客様と当社従業員との健全な信頼関係を築き、維持していくために、このたび「カスタマーハラスメント対応基本方針」を制定しました。
2. カスタマーハラスメントの定義
本対応基本方針では、以下をお客様と定義します。
お客様:実際に当社の製品・サービスを使用された顧客に加えて、これから使用する可能性がある潜在的な顧客、ならびにその他のお取引先(協業、提携先等)も含みます。
また、厚生労働省による「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に基づき、当社では以下をカスタマーハラスメントと定義します。
カスタマーハラスメント:お客様からのクレームや言動のうち、該当する要求内容に妥当性があるかを照らし、該当する要求を実現するための手段、行動や態度が社会通念上不当なもので、従業員の就業環境が害されるもの。
【該当する行為の例】
以下の記載は例示であり、これらに限られるものではありません。
<言葉や態度による攻撃的な行為>
- 威迫・脅迫・威嚇行為や威圧的な言動
- 侮辱、暴言、人格を否定する発言や揚げ足取り、執拗に責め立てる行為
- 大声で相手を怯えさせる行為
<過剰な要求・不合理な要求>
- 当社ソフトウェアに関する保守サービスの範囲を超えたサポートの要求など、社会通念上過剰なサービス提供の要求
- 合理的理由のない当社への謝罪要求や当社関係者への処罰の要求・金銭補償の要求
- 同じ要望やクレームの過剰な繰り返し等による長時間の拘束
- 当社従業員個人への攻撃や過度な要求、個人や職位を指定した対応の要求
- 営業時間外の対応や極端な短納期の対応を強要する行為
- 合理的理由のない特別扱いの要求
<その他の迷惑行為>
- 執拗な問い合わせ等により業務に支障を及ぼす行為
- プライバシーを侵害する行為
- SNSやインターネット上での誹謗中傷やSNSやマスコミ、関係者への暴露をほのめかす脅し
- その他精神的な攻撃(性的・差別的な言動、土下座の要求など)
- 身体的な攻撃(暴行、傷害)
3. カスタマーハラスメントへの対応
【社外対応】
カスタマーハラスメントに該当する行為があったと当社が判断した場合、当社のすべての製品・サービスにおいて以下の措置を講じる場合があります。
- 契約に関する対応
保守契約および利用契約のお申込みや次回更新のお断り、または契約を直ちに解除させていただく場合がございます。 - 法的措置
当社が悪質であると判断した場合、必要に応じて警察、弁護士、その他外部関係機関と連携し、法的措置を含め適切な対応を取ります。 - 対応の見合わせ・中止
理性的・建設的な話し合いを重視しておりますが、状況に応じて対応をお断りすることがございます。
【社内対応】
- 組織としての対応体制の整備
カスタマーハラスメントに相当する不当な迷惑行為に対しては、従業員個人でなく組織として対処する体制を構築します。 - 具体的な対応手順と体制の整備
カスタマーハラスメントに対する具体的な対応体制および対応手順を策定し、従業員が安心して業務に臨める環境を整備します。 - 対応基本方針の周知と研修の実施
従業員にカスタマーハラスメント対応基本方針を周知するとともに、カスタマーハラスメントに関する知識や適切な対処法を習得するための研修を定期的に実施します。 - 相談窓口の設置
カスタマーハラスメントを受けた従業員が迅速に相談できる相談窓口を設置し、必要な支援を速やかに提供します。相談を理由に従業員が不利益な扱いを受けることがないよう、慎重に対応します。 - 従業員のケアと専門機関との連携
カスタマーハラスメントを受けた従業員の精神的・身体的負担を軽減するためのケアを最優先とし、必要に応じて厚生労働省のカスタマーハラスメント相談窓口や医療機関などの専門機関と連携します。 - 事例共有と継続的な改善
発生したカスタマーハラスメントの事例を社内で共有し、再発防止のための改善策を講じます。これにより、継続的に職場環境の改善に努めます。 - 従業員によるハラスメントの防止
カスタマーハラスメントに該当する行為は、当然ながら当社従業員によっても行われるべきではありません。当社では、従業員によるハラスメント行為の発生を防止するため、社内教育および啓蒙活動を積極的に実施します。
4. お客様へのお願い
当社では、お客様と良好な関係を築きながら、持続可能な製品開発とサービス提供を実現することを目指しています。そのため、以下の事項についてご理解とご協力をお願い申し上げます。
- ハラスメント行為を行わないこと、またハラスメント行為に加担しないこと
- 法令や社会的規範を守り、他者に敬意をもって行動すること
- 他のお客様へのサービス提供に影響を及ぼす可能性があるため、1時間を超えるお電話でのご相談やお問い合わせは、差し支えない範囲でお控えいただくこと
お客様からのご要望には最大限お応えできるよう努めておりますが、対応が難しい場合もございます。その際には、いただいたご意見を真摯に受け止め、今後の製品開発やサービス改善に活かしてまいりますので、今後ともご支援をいただけますと幸いです。
多くのお客様にはすでに上記事項をご理解いただいておりますが、より良い製品とサービスをご提供するために、引き続き皆様のご協力をお願い申し上げます。
制定:2025年5月22日
株式会社セルズ
代表取締役社長 加藤 雅也