電子申請に関するアンケート結果のご報告

平素より、Cellsソフトをご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
Cellsでは、皆様によりご満足いただけるサービス提供と電子申請の普及を目指し2020年7月にアンケートを実施いたしました。皆様から大変貴重なご意見を賜り誠にありがとうございました。
アンケート集計結果をご報告させていただきます。

電子申請に関するアンケート集計結果

Q1:二以上勤務者の算定基礎届の電子申請をしていますか
二以上勤務者は今まで用紙での申請のみ可能でしたが、電子申請での提出も可能となりました。しかし、電子申請で提出できるのかと問い合わせも多くいただいているのが現状です。
A1:多くの方が用紙での提出を選択されていました

  • 理由としては、提出先より用紙のほうが早く処理ができると言われた為でした。では、どうして用紙のほうが早く処理ができるのでしょうか。それは、電子申請の場合、管轄の事務センターで受付処理されてから選択した年金事務所へ回送され、審査という流れで進んでいきます。その為事務センターから年金事務所へ回送の日数がかかっていることが原因と思われます。
  • また電子申請で手続きをすると『二以上事業所勤務者のため、申請データは返戻となりますが、二以上計算の処理完了後紙媒体にて通知されます。しばらくお待ちください。』と指示書が付いてくることもあり、公文書の発行に時間がかかることも原因かと思われます。

Q2:二以上勤務者の算定基礎届の電子申請をしたいですか
Q1に関連して、実際はどのように提出されたいのか確認させていただきました。
A2:多くの方が電子申請を希望されていました

  • 用紙での申請の場合、事業主から印鑑を貰って選択・非選択それぞれ管轄する年金事務所に提出するという事務手続きが、電子申請することで簡素化できることを望んでいらっしゃいます。

Q3:社会保険の「育児支援申請」についてAPI申請の対応を希望しますか
セルズでは、届出件数も多い「育児支援申請」をAPI申請に対応していただくよう5年以上前から行政に伝えてきました。しかしe-Gov側の仕様により現在の電子申請の対応となる為、API申請で対応できない事について、皆さんはどのようにお考えでしょうか。
A3:ほとんどの方が、API申請を希望されていることがわかりました

  • e-Gov経由での電子申請では申請の手間もありますが、申請後の管理も大変です。申請状況はパーソナライズ画面で確認が必要です。しかし、2020年11月末予定のe-Govリニューアルでは「マイページの導入」が盛り込まれ、申請状況の検索や確認画面が新たに導入される予定です。

Q4:年金機構HPからダウンロードできる「届書作成プログラム」を利用したことがありますか
2020年4月より開始した「GビズID」(無料)に対応した「届書作成プログラム」を使うことで、電子証明書がなくても電子申請をすることができるようになりました。
A4:ほとんどの方が、利用していないことがわかりました

  • 年金機構HPより無償ダウンロードができる「届書作成プログラム」。誰でも電子申請ができるものではありますが、実際は社会保険労務士業界ではあまり利用されていないようです。一般企業での利用状況はどのようなものか気になるところです。

Q5:「届書作成プログラム」は2020年4月より、マイナポータル経由の電子申請に対応していることを知っていましたか
Q4でお伺いした「届書作成プログラム」、「GビズID」を使うことでマイナポータル経由で電子申請ができます。
【コラム】2020年4月から始まったマイナポータル申請とは?セルズHPでもご紹介しております。
A5:ほとんどの方が、知らないことがわかりました

  • 2020年4月よりスタートした「GビズID」を用いた社会保険・雇用保険の電子申請は、「GビズID」に対応した「届書作成プログラム」での対象となる届書について利用可能となっております。

Q6:年金事務所の調査等で必要な法定三帳簿について、電子データで提出可能であれば提出しますか
A6:様々なご意見をいただきましたが、電子データで送りたい方が多いようです

ご意見
  • 法定三帳簿やその他の書類もすべてデータで管理しているので、電子データで送信できるとよい
  • 書類の量が多く、ダンボールひと箱分にもなることもあるので、電子データで対応してほしい
  • 事業所の規模によっては、大量の紙へ出力する必要があり、時間・コストがかなりかかるので電子データに対応してほしい
  • わざわざ調査のために印刷することが大変
  • 事業所が紙で保管していることが多いので、電子データにする手間がある
  • そもそも調査の為、年金事務所に出向くことをなくしてほしい

年金事務所の調査の為必要書類を紙で揃えていくのは大変なことと思います。コロナ禍でソーシャルディスタンスが叫ばれる中、対面調査の在り方も考えないといけないのかもしれません。

Q7:現在利用している健康保険組合は、協会けんぽ様式でも受理可能な健保組合ですか
健保組合は独自のルールがあり、電子化対応も遅れております。実際手続きされる上で、協会けんぽの手続きとの違いを実感されていると思います。
A7:受理してもらえない、または一部しか受理してもらえない健保組合も多いようです

  • 健保組合の電子化において、届出用紙が統一されていないことも一つの懸念事項ではないかと思います。

Q8:健康保険組合への手続きは、一部を除き電子申請に対応していません。電子申請対応を希望しますか
協会けんぽでは電子申請に対応しているため、健保組合でも電子申請を望む声は多いのではないでしょうか。
A8:電子申請を希望する方がほとんどでした

  • 2020年4月から特定の法人について電子申請が義務化されました。今回義務化の対象となる比較的規模の大きな会社は、自社やグループ会社で健保組合を保有していることも少なくありません。しかし、健保組合の電子申請はe-Govでは対応しておりません。2020年11月から「GビズID」と「マイナポータル」を連携させた電子申請の運用が開始される予定となり、健保組合の電子申請も運用開始となる予定です。

Q9:「届書作成プログラム」で健康保険組合の電子申請が可能であれば、台帳で作ったCSVファイルを「届書作成プログラム」に読み込ませて電子申請したいですか
Q8に関連して、「届書作成プログラム」でも電子申請したいかどうか確認させていただきました。
A9:電子申請を希望する方がほとんどでした

  • セルズでは社会保険システム連絡協議会を通して、厚生労働省に今回の結果を伝えております。健保組合の電子申請について、いつ対応するのか、どのように電子申請するのか、など情報が確認でき次第お伝えしていきたいと思っております。

Q10:取得届の事業主欄は最大文字数32文字、喪失届の最大は25文字、統一してほしいと思いますか
電子申請では手続きや項目によって文字数制限が異なり、電子申請する際にもエラーになったりと不便に感じることも多いと思います。
A10:ほとんどの方が、統一することを望んでいました

  • セルズでは今後も電子申請の課題点を社会保険システム連絡協議会を通して、定期的に厚生労働省に報告し、改善を図っていきたいと思います。

電子申請の利用率向上のため、今後もアンケートを実施したいと思っております。
その際はご協力のほど、よろしくお願い致します。